どこからくるんだ。
そしてある朝、遂に起き上がれなくなった。
身体が重い。いや重いなんてものではなく、巨大なまな板で上からぎゅうううっと押し潰されているような感じ。身体が布団に貼り付いて、そのままずぶずぶとめり込んでゆくかのようだ。指一本動かすのすら、つらい。
それでも無理に身体を動かすと、全身はガチガチのギシギシで、まるで油の切れたガンダムみたいになっていた。つまり要するに、全身硬直。石化。う、うごけ、な、い・・・!!
原因はやはり、排気ガスじゃないか、と私には思えた。排気ガスへの反応が、日を追うごとにどんどんひどく、激しくなっていたからだ。
もはや私にとって、新宿駅西口バスターミナルは、「魔の空域」と化していた。そこでバスを待っていると、空気がビシビシ肌に刺さってくる。最初の頃の、ちりちり、ちくちく、なんて可愛いレベルではなく、何というかもう、細かいサボテンの棘か、小さな針みたいなもので、全身をぶすぶす刺されているかのように感じる。イタイイタイ!空気がもうイタイ!空気を痛く感じるようでは、もうあかんわ・・・。
専門学校は、こうしてあっけなく終った。もはや自主退学せざるを得なかった。4月頭に通い始め、5月の半ばにはもう駄目になったのだから、わずか一ヶ月ちょっとしか保たなかったことになる。体調が崩れ始めてから、雪崩を打つようにどんどん悪くなるまでが、物凄く早かった。それと同時に私の「将来の夢」の方も、泡となって消えていった。
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