奥野井 タリカ

仕掛けられたうつ(chaptor3)

8-5 毒売って儲けとうない

昔ながらの製法、塩だけで漬物を作ってきたこの店は、戦後になって急に品物が返品されることが多くなった。「色が悪い」「傷みやすい」「よそは腐らん漬物作ってるぞ」と再三言われ、挙句には、 東京の業者から、紫の粉ォ渡されて、紫のしば漬を作れと言われ...
仕掛けられたうつ(chaptor3)

8-4 ペチャン、クチャンのしば漬け? 

有吉佐和子『複合汚染』には、他にも食品添加物を断固として拒否した、京都の漬物屋さんの話が出てくる。 有吉の知り合いに、「横丁の御隠居」なる人がいた。味に大変うるさく、 私はもう老先短いのですから、せめて、うまい飯と、うまい漬物だけ喰いたい ...
仕掛けられたうつ(chaptor3)

8-3 かつて「やたらと人死にが出た」農薬

農家の人たちが、農薬の身体への影響を知らなかったはずはない。散布のとき一番近くにいて、全身に浴びるのは彼ら農家の人たちなのだ。そうして深刻な健康被害にも最っ先に襲われた。別の農家の青年はこう言う。 『「俺たちはよ、農薬っちものを、甘く見てた...
仕掛けられたうつ(chaptor3)

8-2 「複合汚染」とは?

ちなみに、タイトルにもなっている「複合汚染」という言葉について、有吉佐和子は次のように書いている。 『複合汚染というのは学術用語である。2種類以上の毒性物質によって汚染されることをいい、2種類以上の物質の相加作用および相剰作用が起こることを...
仕掛けられたうつ(chaptor3)

8-1 有吉佐和子『複合汚染』を読む

「化学物質でうつになる」 と、前の章chapter2でしつこい程繰り返したのですが、でもそれって本当にそうなの? 化学物質過敏症の人だけがそうなんじゃないの? と思われる方も多いのではないだろうか。 なのでこのchapter3では、出来うる...