北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-32 それしか方法はない。

奥野井さん、来てました、手紙 そう言って私に示し、また文面に目を戻した。そして読み終えると、 奥野井さん。N県へ行きなさい 「行ったらどうですか」でもなく、「行った方がいいですよ」でもなかった。「行きなさい」だった。 手紙の末尾に私は、つけ...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-31 いたちごっこ

手紙を、書いて出したのですが… 再受診の日、私はおずおずと先生にそう切り出した。 いえ、届いていませんが… あ・・・そうですか…(がっくり) 仕方ないので、書いた内容を思い出しつつ、質問していった。先生がそれにまた一つ一つ答えてゆくという、...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-30 あぁどうしたらいいの

どう考えても、ここには住めない。何とか対処すれば何とか住めるなんて、そんなレベルじゃない。間違っていた。間違った引っ越しだったのだ。唯一の対応策は、「もう一度別の場所へ引っ越すこと」。それだけだ。 だがあぁしかし、引っ越してきたばかりじゃな...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-29 「杉並病」との直面

話がずいぶん先までいってしまった。急いで時計の針をまた、2000年当時まで戻そう。 北里病院を受診する半年ほど前、私は両親と共に、東京都M市にある公団ニュータウンに引っ越した。以前住んでいた横浜の家が、周辺の車の排気ガス汚染がひどくて、住ん...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-28 そして香害へとつながった

イソシアネートは、全国に広まった。柔軟剤の、その香りに乗って。津谷が事態に気が付いたときは、すでに香りは日本の津々浦々、あらゆるところまで広がり、そこの空気のすべてを、香りで満たしていた。イソシアネートという、猛毒をまきちらしながら。 その...
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