9-1 CS三界に家がない!
物語
9-8 もう、いい。
ところが住み続けるうち、何かじわりじわりとこたえるようになってくる。臭いもないし、車の排気ガスのようなモウモウとした感じもないのに、何かおかしい。何かもっと、細かい粒子のものが、身体の中まで、奥のずっと芯の方まで、入り込んでくる。身体の隅々...
9-7 ヘンな空気
今から思うとバカみたいだが、当時の私は「自分の脳がやられている」なんて一度も考えたことはなかった。うつも意識障害の発作も始まっていたのに、それが脳に起因するとう知識がなかったのだ。CSは、「アレルギーのひどいやつ」であり、症状は皮フとか鼻や...
9-6 記憶にない!
そんな奇ッ怪な発作が起きるようになった頃、もう一つ、ショッキングなことがあった。あれ…?何だっけ?本を読んでいて、急にあるところの意味がわからなくなった。それはたしか1、2ページ前で、説明がされていたはずだった。あれ?とそう思い、1、2ペー...
9-5 25mプールの水、象が2頭
ある重症のCS患者さんは、これを「だるくてだるくて25mプールの水が身体におおいかぶさっているよう」と表現している。またCSと類縁疾患(症状は異なるが同じようなメカニズムで生じている疾患)といわれる筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CF...
9-4 意識障害
この発作、始まりと同時に終わりも唐突にやってくる。パッと、まるで縛られていた縄が解けたように、手足が動くようになる。身体も動き、頭も働く。あの巨大なまな板も、どこかへ消えてしまっていた。それで時計を見ると、2時間から4時間が経過しているのだ...