CS

病名を知るということ

2-1 体がヘン!でも何の病気か分からない

かなり長い間、私は自分の病気を知らなかった。化学物質過敏症(CS)という病気の存在を初めて知ったのは、26歳のときだ。すでに過敏症らしき症状は出ていて、それ以外にも身体のあちこちがおかしくなっていたのだが、それが1つの「病気」であると知るま...
世界の縁に立つ

世界の縁に立つ-私の化学物質過敏症 その12

奇妙な感覚、とはつまり、コロナウィルスの出現でもって、不思議と「世界」の方が、CSに近付いてきているのではないか、CS的になってきているのではないか、という感覚のことだ。私の勝手なこじつけかもしれないが、どうもそう思えてならないのである。コ...
世界の縁に立つ

世界の縁に立つ-私の化学物質過敏症 その9

私は、遠い向こう岸に見える街を、じっと眺めている。時間は夕暮れどきで、遠くに見えるその街には、ぽつぽつと灯りがともり始めている。きれいで、華やかで、そして賑やかなその灯り。その下にはたぶん、人が大勢いて、それぞれが活動して、活気に満ちている...
世界の縁に立つ

世界の縁に立つ-私の化学物質過敏症 その6

とにかく開けた窓を閉め、這いつくばって部屋の外へ逃げた。居間の方では両親がまだ起きていて、テレビを観ていた。た、たすけてー・・・そう言おうとしたが、言えなかった。しゃべれないのだ。なぜか口から声が1つも出てない。と同時に「助けて」という単語...