CS三界に家がない!

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9-37 瀬戸際での脱出

雨がびしょびしょ降っている。階段のコンクリでぴちょんぴちょんとはね返る水滴をぼーっと見ながら、私は考えていた。どうしたらいいんだろう・・・。朝から雨だった。私はアパートの向かいにある、今はもう使われていない保養所の玄関ポーチに例によって避難...
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9-36 眠れない家ははたして家なのか

「わかるわかる。苦しいから眠るどこじゃないよね。寝られないよ。実は私も、今半分外で寝ているの。軒下で」あっけらかんとそう言われ、一瞬耳を疑った。「えっ、軒下?軒下ってあの…」軒下の意味までちょっと見失う。軒下ってあの、家の屋根の守備範囲内の...
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9-35 自分のアパートから逃げる

一度火が付くと、枯野原に火が燃え広がるが如く、どんどん拡大し、手が付けられなくなる。反応し始めた化学物質過敏症の状態は、まさにそれだ。始まりは一つの化学物質であっても、反応が反応を呼ぶのか、次々別のものにも反応するようになる。水、食べ物、洗...
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9-34 床下の怪物

こうして私は、やっと下田の地で健康を取り戻した。かと思った。いやぁやっぱり環境の良いところに来れば、私も普通の人並みになるのだなぁ~イエイイイエイ。しかし5月に入ると、体調はまた不気味に迷走し始める。ん? あれ? 何だこれ?? というような...
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9-33 私だって働きたい

家の裏のりんご園の農薬から逃れるべく、N県を脱出、そうして何だかあっという間に伊豆半島の突端、静岡県は下田市まで来てしまった。流れ流れて~南国下田。アパートの引っ越し荷物が大体片付くと、私はさっそく周辺の散策に出た。てくてく歩きながら、自分...
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