9-1 CS三界に家がない!
CS三界に家がない!
9-19 父が折れた
夜な夜な、私と母の二人で、「逃げ先」を相談する日々。父には内緒で、二人だけでヒソヒソと話し合っていた。反抗心とかから、父に内緒にしていたというわけではなかった。ただもう、これ以上は無理だよね、と半ば諦めていた。父にはまだ仕事があり、その仕事...
9-18 家族の断絶、家庭の崩壊
そうしてその家具は、すったもんだの未捨てられたとする。患者の方はほっと安心するかもしれないが、他の家族にはあるわだかまりが残る。ある種の、衝撃がそこにはあるはずだ。ある日を境に、そこにあった家具が失くなる。その空間だけ、ぽっかりと空いている...
9-17 家庭の破壊者?
今思うと、この東京M市の家にいた頃が、一番家族として危うかった時期、のように思える。私の化学物質過敏症(CS)を巡って、家族が、家庭そのものがバラバラになってしまいかねなかった。CS患者は、ある意味「家庭の破壊者」になりかねないところがある...
9-16 化学物質の否定・・・をするか?
「化学物質過敏症(CS)を理解する」そのことに抵抗を示していた(らしき)私の父。しかし不思議なことに、身の廻りの生活用品や食べ物などを”脱化学物質化”することに関しては、父はまったく抵抗しなかった。シャンプーや洗濯洗剤、台所洗剤等の合成洗剤...
9-15 直視はしない父
じゃあそんな父が、化学物質過敏症のこともすんなりと理解してくれたか、といえば、実のところそんなことはなかった。やはりかなりの時間がかかった。特にこの東京M市の家にいたこの頃の父は、CSという病気を直視することから目を30度ほど斜めにズラして...