仕掛けられたうつ(chaptor2) 7-5 逃げられない絶望 逃げろ。逃げ出せ。唯一の方法はやはり、それしかないように思えた。このゴミ焼却施設に囲まれた空気圏 ―実はやや遠くにもう一つ焼却施設があったのだ! しかもこっちの団地がどんぴしゃ風下に当っていた― から脱出すること。それしかない。この急速な過... 2024.02.01 仕掛けられたうつ(chaptor2)
仕掛けられたうつ(chaptor2) 7-4 失われてゆく”日常” 反応物が、日に日に増えてくる。ということはつまり、私の化学物質過敏の症状が進んでいるということだ。それも一日単位で進行している。日々刻々と亢進している。怖かった。これは本当に怖いことだった。まともに考えたら、ちょっと気がヘンになるんじゃない... 2024.01.29 仕掛けられたうつ(chaptor2)
仕掛けられたうつ(chaptor2) 7-3 進む過敏症状 たしかに。いやたしかにねこのときの私、けっこうかなり絶望していた。 死にたい? 死にたくない? と訊かれたら、答えに迷うくらいには。一日一日を生きるのが、大変につらい状態だった。だからあぁもう死にたい、死んじゃいたい、こんな人生もーやめたい... 2024.01.19 仕掛けられたうつ(chaptor2)
仕掛けられたうつ(chaptor2) 7-2 二つに割れた心 自殺願望なのか? いやこれはもう願望などという生易しいものではなく、自殺企図、実践計画だった。はっきりとやる気なのだった。自分でもどこかでわかっていた。この地蔵の如く固まってるのを解除し、少しでも身体を動かしてしまったら、もう駄目だろうと。... 2024.01.17 仕掛けられたうつ(chaptor2)
仕掛けられたうつ(chaptor2) 7-1 ある衝動 なんだこれ?なんなのこれって??そんな疑問符が頭の中をぐるぐる駆け巡っていた。私は、座ったままじっと身体を硬くして、ひたすら耐えていた。まるで暴風か高波のようなある誘惑が、ざぶんざぶんと激しく襲いかかってくる。ともすればズルズルと、それに引... 2024.01.15 仕掛けられたうつ(chaptor2)