奥野井 タリカ

北里病院・魅惑のクリーンルーム

3-2 “特別仕様”な診察室

病院内部(画像をクリックで拡大画像)と、高笑いするのも無理はない。おそらくここは、この「診察室」は日本にただ一つ(当時)の、そして世界にもたぶんそう幾つもない、特別仕様なものなのだ。診察室の内の空気の化学物質濃度が、極めて低いレベルに抑えら...
北里病院・魅惑のクリーンルーム

3-1 熱い想い、募る期待

北里大学北里研究所病院 by Angriff (licensed under CC Ver3.0 BY&SA)そこには何か、一種不思議な熱気、のようなものが漂っていた。熱気というか、熱意というのか。うっすらとした期待感と、そして同じくらいの...
病名を知るということ

2-21 夕暮れの記憶

ある日に見た夕暮れの景色を、私は未だに覚えている。まだ病名も何もわからずに、ただ自宅で療養していた頃のことだ。例によって朝起きられず、午後の2時過ぎに目が覚めた。慌てて起きて朝食を食べ、外に出掛けた。とにかく・・・図書館へ行こう。行って本を...
病名を知るということ

2-20 あるデータによれば・・・

病名を知るということは、ことCS(化学物質過敏症)に関していえば、それはつらいことでも不幸なことでもない。病名がわからない方が、遥かにつらく、苦しい想いをするからだ。『化学物質過敏症患者の「二重の不可視性」と環境的「社会排除」』 寺田良一(...
病名を知るということ

2-19 これだっ!!

観終わったときには、すでに強く確信していた。あぁ、私もこれだ、この病気に間違いない、と。そのときの感覚は、一種独得というのか、不思議なものがあった。何というか、天からすとーんとまっすぐ自分めがけて、「答」が落ちてきたというような感じ。その瞬...