私は、遠い向こう岸に見える街を、じっと眺めている。時間は夕暮れどきで、遠くに見えるその街には、ぽつぽつと灯りがともり始めている。きれいで、華やかで、そして賑やかなその灯り。その下にはたぶん、人が大勢いて、それぞれが活動して、活気に満ちている。社会というものがあそこにはある。かつては自分もそこにいたのだ。同じ空気を吸っていた。しかし私はもう、そこには入れない。そこに流れているその「空気」ゆえに、もう戻れないのだ。
とそんなふうにずっと思っていた。私自身は、このCSという病気のせいで、「世界」から転げ落ち、「社会」からも切り離され、そうしてずっとずーっと端の端っこの方に流れ流された。江戸時代の「遠島」みたいなものか。その荒れ果てた、ペンペン草も生えてない枯野っぱらみたいなところで、1人籠っていじいじとしながら、生きてくんだろうなぁ。まあ仕方ないやなそれも、根っからのインドア派だしな私。未は自宅で野垂れ死に。まぁそれも人生、などと。
ところが。
何か最近、こっちの住人増えてないかい・・・?
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