北里病院・さっぱりわからん!検査編

4-10 エライじゃないか、自律神経!

自律神経は、そうやって我々が、つまり身体の持ち主が、どんな行動に出ても、どんな環境に身を置いても、つねに身体の機能の調節を繰り返して、一定の状態を保とうとするのである。オール自動調節機能、というべきか。

あれ? これ前にも同じこと言ってなかったっけ? と思ったアナタは鋭い。そう、以前「身体の恒常性(こうじょうせい)・ホメオスターシス」のところでも同じことを書いていた。あの恒常性を担っている具体的器官の一つが、この自律神経なわけである。

ちなみにたとえば、ジョギングなんかしているとき。

自律神経は、なんと1000分の1秒単位で、体温の調節を行っているのだという。運動によって体温が上がり過ぎないように。と同時に呼吸や心拍などの調節も同じく行っている。酸欠にならないように、と。

なので「疲労」というのは実は、筋肉の疲れといわんよりは、この自律神経の疲れ、なのだという。自律神経は、眠っているときでも働いているので、いわば24時間フル稼働組織だ。ジョギングのように1000分の1秒単位で働かされれば、そりゃ疲れもするよねぇ…ホントごくろうさまである。(『すべての疲労は脳が原因』 梶本修身著 集英社新書より)

自律神経って、こんなに大事な神経だったんか~。まさに縁の下の力持ち、我々の身体機能の屋台骨を支えてくれている。私たちが好き方題飲み食い出来るのも、トンデモないとこに行ってトンデモない行動取れるのも―超高い山に登ったりとか超深い海に潜ったりとか―この自律神経がマジメに怠りなくやってくれているお陰。いやそんな極端な状況でなくとも、人間として生物として、まっとうに生きてゆかれるのも、自律神経がちゃんと機能してこそである。大ゲサじゃなく、ホントに。

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