CS三界に家がない!

9-41 危うし!腸内細菌!!

除草剤グリホサートが破壊する、植物の「シキミ酸経路」。しかしこの「シキミ酸経路」は植物にはあっても人間や動物にはなく、ゆえに「人間には安全で無害である」と、製造メーカーであるモンサント社(現バイエル社)は強調してきた。

グリホサート化学式

しかしそこに重大な過誤があった。人の身体に棲んでいる常在菌、腸内細菌には、このシキミ酸経路があるのである。グリホサートはこの常在菌、腸内細菌を殺してしまうのだ。

特に善玉菌である腸内細菌、ビフィズス菌やラクトバチルス菌が死ぬ。ある研究によればわずか0.1ppmでも、十分な量だという。

腸内細菌が少々死んだって…と思うかもしれない。しかし腸内細菌がなかったら、私たち人間は間違いなく生きてはゆけない。重用な仕事も腸内細菌は担っているのだ。

有名なところでは、野菜などに含まれる食物繊維(セルロース)を私たちは、実は消化出来ない。その分解をやっているのは腸内細菌で、その分解の結果出来た酪酸やプロビオン酸といった短鎖脂肪酸を、私たち人間側は利用しているのだ。

またビタミンB群、セロトニンやドーパミンやGABAといった、精神を安定、リラックスさせる神経伝達物質も、腸内細菌がつくり分泌している。また腸壁を保護し守っている粘膜のぬるぬる液も。

免疫機能にも大きな役割を果たしている。私たちの免疫細胞はその8割が腸にいて、病原菌やウィルスから身体を守っている。腸には食物をはじめ、そういった“異物“が入ってきやすいからだ。

しかし免疫細胞は、たまに間違う。自己組繊を“敵“と勘違いし、攻撃してしまうことがある。炎症が始まり、いつまでも続いて止まらなくなる。アレルギーや慢性炎症、自己免疫疲患はこうして起きる。免疫の暴走である。

この免役の暴走を止めるのも、また腸内細菌なのだ。前述した腸内細菌が出す酪酸、それがメッセージとなり炎症を止める制御性T細胞を生まれさせるのだ。つまり腸内細菌がこの制御性T 細胞をつくり出しているわけで、もしその腸内細菌がいなくなれば炎症も止まらないことになる。大変なところを腸内細菌に任せているのだ。ちなみに多発性硬化症やクローン病といった自己免疫症患は、ここ近年急激に増えている。

このように腸内細菌は、私たちの腸内で重要な役割を担っている。

その腸内細菌が除草剤グリホサートによって死ぬ。全滅はしないが数や種類が減り、そのバランスが大きく崩れる。と、どうなるか?

『グリホサートを摂取すると善玉菌が死ぬ代わりにグリホサートではダメージを受けない種類の代謝系を持つクロストリジウム種、大腸菌、サルモネラ菌、ポツリヌス菌、ウェルシュ菌が繁殖する。
その結果・グルテン過敏症、偽膜性大腸炎、過敏性腸症候群、漬傷性大腸炎、クローン病、セリアック病、リーキーガットといった腸の問題が生じる』(『タネと内臓 有機野菜と腸内細菌が日本を変える』吉田太郎著 菊地書館2019年第2刷 P39より引用)

列挙されている腸の病気は、すべて腸内アレルギー及び腸の自己免疫疲患である。腸内免疫がグリホサートによってめちゃめちゃになっている。

一見関係のない、植物の「シキミ酸経路」の破壊は、実は私たちのお腹の中までつながっていたのである。

コメント

  1. 未来を信じる沈黙の春 より:

    タリカさん、ブログ管理人さん、こんにちは💞日本消費者連盟から記者会見のお知らせです!

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    香害をなくす議員の会/香害をなくす連絡会共催
    記者会見&院内集会「子どもの香害被害への対策を」のご案内

    「香害をなくす議員の会」と「香害をなくす連絡会」は、日本臨床環境医学会と室内環境学会が実施した『子どもの「香害」および環境過敏症状に関する実態調査』の結果を踏まえて、子どもの香害被害への対策要望書を文部科学省に提出します。
    全国約1万人の調査結果から8・3%の子ども(小中学生では10・1%)が香害被害を受けていることが明らかになりました。もはや香害被害は一部の人の問題ではありません。
    感受性の強い子どもたちの空気環境の改善は全児童・生徒にとって喫緊の課題となっています。以下、会見の次第となります。奮ってご参加ください。

    記者会見 2025年8月20日(水)午前10:30~11:30、 院内集会 正午まで

    スケジュール

    ① 被害実態・子どもからの手紙代読

    ② 香害について・平賀典子(香害をなくす連絡会、新潟大学非常勤講師)

    ③ 学術調査結果・寺田良一(明治大学名誉教授、環境社会学)

    ④ 文科省への要望書・寺本早苗(香害をなくす議員の会代表、宝塚市議会議員)

    ⑤ 質疑応答

    *会見終了後、正午まで国会議員のあいさつ、地方議員を交えた一般参加者との交流を行います。記者の方もよろしければそのままご参加ください。

    ◆現地参加◆
    場所:衆議院第2議員会館地下1階 第1会議室 開場10:15~
    定員100名 (入り口で入館証を配布します)
    ★香料・消臭抗菌などの有害化学物質成分を身につけずにご参加ください。

    ◆オンライン参加(zoom)◆
    定員100名 締切:2025年8月18日(月)正午 定員に達し次第、締め切ります。
    ★前日までに視聴URLを送ります。

    ◆申込み方法◆資料代500円
    現地参加、オンラインともにPeatix(https://peatix.com/event/4522266/view)
    からの申し込みが必要です。添付のQRコードからも申し込めます。

    ※見逃し配信はありません。

    https://nishoren.net/event-information/21567

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    小中生の10%が香害の被害を受けているという重い事実から、早急に日本全国で香害対策を進めていく必要があります。

    大手3メーカーと省庁の方々には、真剣に取り組んで欲しいと強く希望します。

  2. 未来を信じる沈黙の春 より:

    引き続きお知らせです💓

    長野県佐久市にあるうすだ健康館という所で、香害に関するミニパネル展をやっています。もしこのブログをご覧の方の中にお近くにお住いの方がいらっしゃいましたら、ぜひのぞいてみて下さい。

    https://x.com/cyu_fan/status/1955925511785554327

 
タイトルとURLをコピーしました