8-1 有吉佐和子『複合汚染』を読む
北里病院・魅惑のクリーンルーム
3-13 心理ケアだって必要です。
「同病相憐れむ」なんて意地の悪い人はいうが、しかし同病の人同士こそ、わかり合えることが確かにある。そして誰かが「わかる」、と一言共感してくれただけで、塞がってくる傷口もあるのだ。過敏症状がそれによって直接「治る」わけではないのだが、しかし少...
3-12 追い詰められた明るさ
どっか、逃げらんないんですか? と思わず私は訊く。 本当逃げたい!逃げたいですよもう!毎日毎日苦しくて・・・地獄で。でも主人は全然平気な人だし、子供の保育園もあるし・・・。私以外は今のところみんな大丈夫だから、我慢するしかないんですよね・・...
3-11 おしゃべりワイワイ
着替えが済むと、今度は小さなラウンジのようなところに通された。そこでまた少し待たされる。最初は皆黙っていたのだが、まったく同じ格好をしている気安さもあってか、どちらからともなくしゃべり始める。もちろん話は、自分のCSのことだ。 私はシックハ...
3-10 いざ、クリーンルームへ!
「お待たせ致しました、では皆さん、ご入室下さい」 やっと看護師さんがやって来て、私達に告げた。一同期待を胸に立ち上がる。そしてあの、二重ドアの向こうへと足を・・・み、魅惑のクリーンルームの扉が、ついに・・・!!・・・あらぁ? どんなに素晴ら...
3-9 診断が欲しい
やっとここまできたんだなぁ・・・ 白いふかふかソファーに座り、目の先の「診察室」をじっと見つめながら、私はそう思った。5ヶ月待ちというのはやはり相当長く、その間もどんどん身体がおかしくなってゆくので、待っている最後の頃はもう、半ば祈るかのよ...