北里病院・魅惑のクリーンルーム

3-6 ドサッと届いたあるモノ

話がだいぶ大廻りに迂回してしまったが、そんなわけでCS患者の生活ノウハウ、みたいな情報は、私もかなり集めて、充実しつつあった。ホントにありがたいことである。

が、しかし医療側の情報というのには、未だアクセス出来ていなかった。CS専門の医師の見解や治療法、医学情報的なものがあるならば、ぜひ知りたい。知って治したい。そのためにもまず、病院へ行かなければ。

まずは予約だ。

この化学物質過敏症では当時一番の専門であるという、北里研究所病院のアレルギー科化学物質過敏症外来に、電話をかけた。朝起きれないところを、頑張って7時起き。

と、何と5ヶ月待ちだという。予約を取ることは出来たものの、今6月だから11月まで待たねばならない。ええーっ!予約殺到中、なんだとか。びっくり。そんなに患者がいるのか・・・二重にびっくり。

まぁ仕方がない。待つしかないよね、と思っていたら、当の北里病院からぶ厚い封書が届いた。事前の、患者への問診・質問表だった。びっくりする程枚数が多い。数えてみたらひぃ、ふぅ、20枚近くある。

最初の10枚は、患者のこれまでの病歴や住居歴、そしてまた今住んでいる家や職場の「環境」を尋ねるものだった。この場合の「環境」とは、ずばり化学物質がどのくらいあるか、ということだ。

その項目は、実にこと細かい。

たとえば自宅の場合、車の駐車場やガレージは家のどこに、何メートル先にあるか、とか、一番長く過ごす部屋の床は畳かじゅうたんかフローリングか、とか。 暖房は電気かガスか灯油か、ペットは飼っているか、家庭内で殺虫剤や芳香剤やトイレクリーナーや床ワックスを使用するか、使用するならその商品名は何か、寝具はベットか布団か、その寝室に観葉植物は置いてあるか、なんてことまである。何とまぁ、訊いてくる項目のこの細かいことよ。

しかし同時にまた、ごく普通に暮らしているだけで、結果これだけの化学物質に取り囲まれることになるんだな、と改めて思ったりもした。

※これは2,000年当時の話です。現在北里病院では、これらの治療は行っていません

第3章をイッキ読み
第3章の全文掲載完了に伴い、日々のブログ記事を1ページにまとめたイッキ読みのページをご用意させていただきました。 長文となりますがご興味をいただけましたら、お読みいただけましたら幸いです。
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奥野井タリカ 私の化学物質過敏症(CS)

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