自律神経の大切さは、それが壊れた状態を見てみれば、如実にわかる。
自律神経失調症、という病気がある。自律神経の働きが失調、つまりバランスが崩れておかしくなる病気だ。その症状の記述をみてみると―。
『微熱、不眠、疲労感、食欲低下、衰弱、頻脈、記憶力減退、疼痛(とうつう)、めまい、息切れ、手足の冷え、発汗異常、下痢、便秘、嘔吐、排尿障害、月経異常、性機能障害、更年期障害、など』
(『最新決定版 家庭の医学』主婦の友社 2010年発行より)
とずらりと並んでいる。上は頭の脳から下はお尻の消化器官、末端は手足の先まで。その症状は、ほぼ全身に及んでいる。つまりそれだけ、自律神経が支配しているところは多い、ということだ。いやそれにしても、症状のなかの「衰弱」って、何気に怖くないですか…。
私もこのうちの幾つかの症状は、体験した。疲労感は言わずもがなだが、手足の冷え、発汗異常などは特に凄かった。
99年に、住んでいた団地内で有機リン系農薬を散布され、発作を起こしてぶっ倒れたことは以前書いた。それが最後のダメ押しとなってCSを発症したのだが、その直後など、私の体温調節機能はもうどうしちゃったの!? って思うくらい、メッタメタになった。
突然、全身がモーレツ暑くなり、額や頭皮からボタボタ汗が流れ出てきたかと思えば、あるときは俄然寒くなり、夏だというのに毛布をかぶってガタガタ震えたりする。手足も氷のように冷たい。身の内からの寒さなので、何をどうやっても寒くて仕方がないのである。
あきらかに、体温調節機能がおかしくなっていた。ということはつまり、自律神経が完全に狂っていた、ということだ。今ならばそれがよくわかる。もっとも当時は、
何だコレーー!!?
と思ってただけだったが…。
話を戻そう。
というわけで、「自律神経」、何となくわかって頂けただろうか? 一言でいえば、身体の置かれた状況、環境、あるいは行動に応じて、身体のありようをオール自動調節する神経、ということですね。
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