これは、どこから見ても「うつ」だった。
身体のだるさや言葉が上手くしゃべれないといった、一見うつとは無関係に思える症状も、実はうつの範疇に入る。医学的にはこういったうつに付随する身体症状を「精神運動障害(PMP)」というらしい。「気分」だけでない、より具体的な身体能力や認知機能の低下のことをいう。
よくうつになった人が、布団にくるまったまま何もしないというのも、また家族ともろくに話そうとしないのも、「気分の落ち込み」だけが原因ではないのだ。本当にそこんとこの機能が、低下して落っこちているのである。
当時の私にはそこまでの「うつ」の知識はなかったが、自分が「うつ」になっているという自覚はあった。あー私うつだなあとはっきりと思っていたし、一度ならず精神科へ行こうと考えたこともある。
ただ一つだけ、わからないことがあった。
ウツだ。多分。またまたウツになってしまった。あーあ。今日は何故だろうなー
(94年11月14日夜)
何か悩んでいるというのではないが、またウツなのかね?自分が何に対して不満を抱いているのか、自分でよくわからない。だけど何かイライラして、思い通りいかないと思ってる。何なのかね?
(95年6月4日)
「ウツだ。またきたって感じ。」原因なんてもはやわからない。何か操られてるかのように、イライラしたり落ち込んだりする。スイッチを切り換えてるみたいに
(同6月12日)
ある意味ではこの苦しみは、自分の中から生まれてくるものであって、直接他人に言われたことはほとんど無い。自分で作り出してるんだけど、でもどうにも止められないし。どう思考を変えようとしても駄目なんである。ならいっそ何も考えないようにした方がいい位だ。本当にどうしてこうなるんだろう?
(同6月14日)
コメント