仕掛けられたうつ(chaptor1)

6-15 環境とうつ?

しかしそのうつも、環境を変えることであっさりと治ってしまった。そのことを当時の私は、「孤独な状態ではなくなったため」と解釈している。がしかし、では8月の一時帰省のときはどうだったのだろうか。あのときは両親はN県に行っていて不在で、だからやはり「一人」だったはずなのだが。            

アパートで、夜、一人で映画観てるとか好きだったんだけどねぇ。でも人間、あんま一人でいるのも良くないんだろうなぁ。こっちに帰ってきて、こんなにテキトーに立ち直ってしまったというのも、なんかバカっぽいよねぇ。まあいいけど。

やっぱ寂しかったのかしらん。でも多少それもあると思うけど・・・環境が悪かったこともあるんじゃないかな。(と環境のせいにする!)
(95年10月5日) 

今となっては、世田谷アパートやその周辺の何がここまで影響していたのか、もうわからない。

道一本隔てたその向こうに走る世田谷通り、そこを昼夜ひっきりなしに行き来していた車やトラックの排気ガスだったのか。壁や床をリフォームしてまだ2年しか経っていなかった、あの部屋だったのか。たしかにあの部屋は、壁を叩けばボコンボコンとベニア板の音がする、そのベニア板の上にただびたーっとビニールクロスを貼っただけの、相当に安普請な部屋だった。たぶん接着剤もふんだんに使っていただろう。

それとも、唯一かなり早くから反応を示していた水道水だろうか。ときどきバスタブに湯を張ると、湯面に怪しげなサビの切片が幾つもフヨフヨと浮いていた。水道管は相当にヤバそう。アトピーは確実にあの水で悪化した。

どれか一つというのではなく、おそらくこれらすべてが少しずつ影響し合い、累積していったのだと思う。長い時間をかけ、降り積もっていた。

第6章をイッキ読み
第6章の全文掲載完了に伴い、日々のブログ記事を1ページにまとめたイッキ読みのページをご用意させていただきました。 長文となりますがご興味をいただけましたら、お読みいただけましたら幸いです。
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奥野井タリカ 私の化学物質過敏症(CS)

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