記入してゆくうち、だんだんわかってきた。
これはつまり、患者である私が、過去及び現在、どれだけの化学物質に身を曝(さら)してきたのか、曝しているのか、つまり環境からの化学物質の曝露(ばくろ)歴を、尋ねているのだな、と。
それで初めて、自分でも気付いたことがあった。
私ほぼ新築ばっかりじゃん!!
生まれたとき住んでいた団地が新築2年目、その次に越した公団マンションはばりばりの新築、そして学生時代一人暮らしした世田谷アパートも、リフォームして2年目の物件だった。当時CS界(?)では「新築の家を3軒渡り歩いて住むと間違いなくCSになる」という噂がまことしやかに囁かれていたのだが、私はほぼそれに当てはまる。ま・まじか・・・
問診表後半の10枚は、今現在の記入者、つまり患者本人の、化学物質への反応度合を尋ねるものだった。
たとえば「化学物質曝露による反応」という質問では、「車の排気ガス」「タバコの煙」といった項目が10個並び、それぞれについて、
0=まったく反応なし
5=中程度の反応
10=動けなくなるほどの症状
のなかから、自分に当てはまる反応レベルを選び記入してゆく。
私の場合「排気ガス」には迷わず10にマルをつけ、「タバコの煙」や「消毒剤、クリーナーの類」は5、「ペンキやシンナー」は9、といった感じ。合計すると、100点中私は45点となった。
さらに同じ感じで、「症状」「日常生活の障害の程度」などがあった。
この後半10枚の質問表は、「QEESY(クイージー)」というものだ。1998年に、アメリカの医師ミラーによって開発された、化学物質過敏症のスクリーニング(他の病気と混同しないためのふるい分け)を目的としたものである。
日本には、CS医療の草分けである石川哲(いしかわさとし)医師が、翻訳し導入した。現在でも医療機関等で多く使われている。
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