と、ここまでが「自律神経」の話。さぁやっと、北里病院で私がやった、「瞳孔反応検査」の話まで戻りますよー。(ははー、長かったねぇ)
なぜ目を、しかも瞳孔を検査するのか。
それは瞳孔の動き方、つまり大きさや反応具合を調べることによって、自律神経の働き方がわかるからだ。自律神経に異常があるのかないのかが、やっとそれでわかるのである。
神経、というのは実に、やっかいな組織だ。
大変に異常を見付けにくい。また測定しづらい。肝臓とか腎臓みたいに、尿検査とか血液検査で異常値が出てパッとわかるならいいのだが、それが難しい。かといって脳をパカッと開いてみるわけにもゆかないし。(それに開けてみてもたぶんわからない)
神経の働き方の異常を、しかも外から見付けて測定するのは、実は至難のワザなのである。
しかしそれが唯一、出来るところがある。
「目」なのだ。
目を調べることで、神経の、脳の状態がわかる。昔「目は心の窓」なんてよく言ったが、実のところ目は、「脳の窓」なのである。
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