北里病院・さっぱりわからん!検査編

4-17 瞳孔は自律神経の「窓」だった

瞳孔は、暗いところで大きく開く性質がある。これは交感神経(活動型モード)が緊張することからくる。この大きくなった状態の瞳孔のサイズを、まず測定する。

瞳孔サイズが、通常の健康な人のサイズより、大きかったとする。と、それは交感神経が、正常よりも強く働いていることになる。

つまりその人は、交感神経が優位、交感神経寄りに片寄っている。ということになる。

逆に、瞳孔サイズが健康人サイズより、小さかったとする。とそれは副交感神経が、正常より強く働いており、だからその人は副交感神経優位に片寄っていることになる。

暗所での瞳孔の大きさから、その人の自律神経が、正常なのか、交感神経優位なのか、あるいは副交感神経優位なのかが、判別出来るわけである。

そして一瞬、フラッシュ光を当てる。

光を見ると、瞳孔はギュッと縮む。これは副交感神経が緊張することからくる。しかしすぐにまた元の暗さに戻るので、縮んだ瞳孔もまた元に戻る。今度はそのときの戻り具合を測定する。

戻り方が早い場合は、交感神経が優位に働いていることになる。

逆に戻り方が遅い場合は、副交感神経が優位に働いていることになる。

瞳孔を拡張させるのは、交感神経の方なので、その”力”がどっちに働いているかをみることで、交感-副交感のどちらが優位なのかが、わかるわけである。

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