奥野井 タリカ

北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-12 すぐに始まった被害

しかし、4月に本格操業を開始すると、その直後から被害が出てくる。 井草森公園で遊んで帰って来た子どもが、帰宅30分後に急にまぶたが腫れ上がり、咳、鼻水、目やになどの症状がかなり長期間続いた。 スーパーに行くため、公園沿いの道を歩いていた女性...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-11 「杉並病」を知っていますか?

「杉並病」、ときいても今の人は、知らない人が大半だろう。もう25年以上前のことになるから、当事者以外の人はすでに忘れてしまったのではないか。実際、社会的世間的にもこの「杉並病」のことは、何か強力な魔法でもかけられたかのように、きれいさっぱり...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-10 一枚のチラシ

なぜその日に限って、ポストに入っていたその一枚のチラシを私は読んだのか。今もってよくわからない。 北里病院を受診する半年ほど前、横浜からM市にあるこの家に引っ越してきて、まだ間もない頃だった。 ポストに入っているそんなチラシは、普段ならば目...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-9 排ガスはなけれども

しかしその後5、6年で、環境が様変わりする。開発が進み、近くを走る道路はいつの間にか道幅を拡張し、昼夜車がバンバン走るようになった。新しい地下鉄の路線がズバーンと開通したかと思ったら、新しい駅までドーンと出来、さらにその駅前にシネコンやら有...
北里病院へ、行った話<奇妙な診察編>

5-8 ド阿呆な引っ越し

しかも。 しかもである。もとからこういう、ゴミ焼却施設が隣接する家に暮らしていて、で化学物質過敏症を発症したのではないのだ。化学物質過敏症を発症して、その後に引っ越した先が、ここなのだ。つまりゴミ焼却施設が、家と目と鼻の先のとこにあると、は...