病名を知るということ

2-17 たった1つのヒント

そんな混乱のなかにいた。すべてがどこかちぐはぐで、掛け違っているような日々。

どこかに原因はあるはずなのに、それが私にはわからない。見えてこない。霧の中で迷っているかのよう。濃い霧に包まれ、私はただウロウロ、右往左往。

それでも、何か原因が、そして法則性が、あるような気はしていた。今私には見えていないだけで、でもどこかには、あるんじゃないか?

そんなとき、あるテレビ番組を観た。夕方の民放ニュースのなかの特集で、たまたまテレビをつけたとき、それがやっていたのだ。

シックハウス症候群・化学物質過敏症の特集。それはこんなふうな内容だった。

ある家族が、家を新築し、移り住んだ。すると入居直後から、さまざまな異変が身体に出てきた。頭痛、喉の痛み、目がチカチカする、吐き気、異様な倦怠感・・・等々。

しばらくすると、それとはまた違う、不思議な症状が顕れてきた。
その家族の母親は、たとえばスーパーに買い物に行くだけでも、困難を感じるようになった。あらゆる「におい」を鼻に感じ、苦しくて倒れ込みそうになる。

20代の息子の方は、大学への通学がつらくなってくる。通学途中の車の排気ガスや、また大学構内の床ワックスがきつい。そして遂に、教室の中に入れなくなってしまった。学校には、休学届を出すしかなかった。

病院を幾つも受診し、必死になって調べた。そして浮かんできたのが、

シックハウス症候群・化学物質過敏症

という病気の存在だった。

第2章をイッキ読み

第2章の全文掲載完了に伴い、日々のブログ記事を1ページにまとめたイッキ読みのページをご用意させていただきました。
長文となりますがご興味をいただけましたら、お読みいただけましたら幸いです。

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奥野井タリカ 私の化学物質過敏症(CS)

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